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~鬼神~第3暴走

第3暴走~限界~


気を失い、そのまま日が暮れてしまう。

もう時間は夜7時・・周りは静かになり暗くなる。

翔希はまだ気を失ったままだ―

警備委員の徘徊が始まり、警備委員の男が屋上の扉が開いているのを見つける。

「なんだ・・誰か開けっ放しか・・?」

警備委員は階段を静かに上り屋上の扉の取っ手に手をかける・・

「ん?誰か居るのか?」

男は翔希に気が付いた。月当たりが翔希の体を光が照らし付ける

「おい!?どうしたんだ気!?傷だらけじゃないか!」

警備委員は翔希の体を激しく揺する。

「う・・あ・・?」

翔希は気が付いた。

「良かった・・どうしたんだ?」

「いや・・何でもありません・・」

翔希は勢い付けて立ち上がりその場を立ち去ろうと走り出した。

「おい!君!!何処へ行くんだ!?」

警備委員の声は届く事は無かった―


その後、翔希は家に着いた。

「ただいま・・」

家のドアを開けると丁度妹と出くわした。

「あらら、翔希ったらまたイジメにあってるだ。」

妹の声は翔希の胸に強く突き刺さる。

「うるさい。さっさと行って来い。」

「はいはい、じゃ、いってきマース。」

妹は塾へと行く途中だった。

翔希はそのまま自分の部屋へ階段を駆け上った。彼はそのまま眠りに付いた。


翌日。翔希は何時もより1時間早く起床し、風呂へ入る。その後身支度を整え学校へ向う。


―学校。

「一番乗りか・・」

翔希は自分の席へ座る。3日目の学校生活・・

時間が過ぎて行くに連れて続々とクラスメートが入ってくる。

「お、何か居るぞ・・」

「あぁ・・アイツだろ?喧嘩強いし誰でも殴るって奴・・」

「そうそう・・恐ろしくて近づきたくないよねぇ・・」

生徒達は翔希の事を悪く言い過ぎた・・そろそろ翔希の我慢の限界の来る頃・・

しかし、彼は我慢し続ける。

―と、その時だった。日下がクラスに入って来た。

「よぉ!市山!元気にしてるかぁ?」

大きな笑い声で翔希に話しかける。

「おめぇ、ピンピンしてんじゃん!良かったな!」

それを言った後、ゲラゲラと大笑いをした日下。何故か周りのクラスメイト達も笑い出し。

―翔希の中でブチッと音を立てて何かが切れた―

「・・るな」

「あ?なんだって?」

「・・るなっていってるだろ・・」

「はぁ?だから何だって?腑抜け?」

「だからッ!喋るなっつってんだろぉ!!」

翔希は血走った目で日下の胸倉を掴み顔に一発入れた。

「うわー!市山がキレたぁー!!」

クラス中ではそう大声を出す奴が多かった。当たり前と言えば当たり前。

「お前は・・お前はぁ!!!」

彼は日下の顔に何度も何度もパンチを入れる。

「ック・・!い・・市山・・お前!!」

日下も対抗して翔希の胸倉を掴むも、翔希はすぐに払い退けまだまだ殴り続ける。

と、そこへ博人も来た。

「な・・市山か・・アレ・・!?」

彼がそう思う男・・それは確り市山だった。しかし、見間違えるのも無理もない。普段大人しすぎる翔希が

今血走った目で・・日下の返り血を点々と顔に付けてその日下に殴りかかっていたからだ。

「お前はお前はお前はぁ!!」

彼は止めようとしない。むしろ、暴行は悪化する。

「市山・・止めろ・・」

博人は口で呟く様に言う・・しかし、それ以上言うとこのキレた翔希が飛び掛ってくるかもしれないと言

う恐怖心で足が竦んだ。

そこへ担任がやってきた。

「おい!翔希!何やってんだ!?」

担任が来て事は落ち着いた―

しかし、翔希はまだ意切り立って居る・・

「はぁ・・はぁ・・日下・・お前は・・お前は・・!」

担任に押さえ付けられるも底知れぬ力で逃れようとする。

この事件は翔希の我慢の限界の為であった―


第4暴走へ続く。


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